ステルス艦とは、レーダーに見つかりにくい軍艦。海自「やはぎ」の射撃映像も公開
ステルス艦とは、レーダーなどに見つかりにくい工夫をした軍艦のことです。海上自衛隊は、2026年10月の日米共同統合演習で護衛艦「やはぎ」が主砲を撃つ映像を公開しました。ただ、ステルス艦がどれだけ役立つかは、まだ分かっていません。
目次

結論:ステルス艦は「電波に映りにくい」軍艦のこと
ステルス艦とは、レーダーなどに見つかりにくい工夫をした軍艦のことです。電波を別の方向へはね返すか、塗料などで吸収して弱めます。
映りやすさは、レーダー反射断面積(RCS)という数値で表せます。
最近のニュース①:護衛艦「やはぎ」が主砲を撃つ映像が公開された
海上自衛隊は、日米共同統合演習「キーン・ソード27」(10月19日〜29日)で、護衛艦「やはぎ」が主砲を撃つ映像を公開しました。
公開された射撃映像では、主砲のまわりにネットがなく、薬きょうが甲板に転がっているのが分かります。この映像の記事は、2026年11月2日に掲載されました。
「やはぎ」はどんな艦?ステルス性を高めた形と主砲
「やはぎ」は、もがみ型の5番艦です。舞鶴基地の第4哨戒防備隊に配備されています。
マストは「ユニコーンアンテナ」と呼ばれ、複数のアンテナを1本の支柱にまとめています。主砲は無人の砲塔で、5インチ(127mm)砲です。発射速度は毎分16〜20発とされています。
防衛省は、もがみ型について、艦の傾きや錨の収納で反射を減らし、探知やミサイルが当たる可能性を減らせると説明しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 艦の番号 | もがみ型の5番艦 |
| 配備先 | 舞鶴基地 第4哨戒防備隊 |
| 主砲 | 5インチ(127mm)の無人砲塔 |
| 発射速度 | 毎分16〜20発とされる |
最近のニュース②:日本の近くを通った外国のステルス艦
統合幕僚監部は2026年9月15日、ロシア海軍のフリゲート「レーズキィ」が与那国島と西表島の間を航行したと発表しました。護衛艦「すずつき」が、この艦の警戒監視と情報収集を行いました。
「レーズキィ」はステレグシチー級で、ステルス性を考えた外観をしています。ロシアは警備艦かコルベット、西側はフリゲートに分類します。2023年9月に就役しました。
2026年4月22日には、中国海軍のミサイル駆逐艦とフリゲート各1隻が、波照間島の南約80kmの海域に現れました。この2隻は4月19日に奄美大島と横当島の間を通って太平洋へ出ており、護衛艦「あけぼの」が警戒監視を行いました。
外国艦が日本の近くを通った目的は、まだ分かっていません。
どうして映りにくいの?形と素材のしくみ
最初のステルス艦に近いものは、第二次大戦期のドイツと日本の潜水艦とされています。潜水艦は浮上するとレーダーに映りやすいため、艦橋の形を変えて電波の反射を減らしました。
水上艦は、艦体や艦橋を平らで傾きのある形にして、電波を別の方向へそらします。電波を吸う素材を貼る方法もあり、今ある艦にステルス性を足すこともできます。
米海軍の実験艦「シー・シャドウ」は5000万ドルをかけて造られましたが、実戦配備はされませんでした。角ばった形は、ズムウォルト級駆逐艦などの設計に影響したとされています。
防衛装備庁は、ステルス性を備えた無人水上艇「戦闘支援型多目的USV」を研究中で、魚雷やミサイルのモジュールの画像を公開しています。2026年5月18日には、新しいイメージ画像も公開しました。
ネット上の回答では、ステルス艦の狙いは見た目を隠すことではなく、対艦ミサイルに見つかる範囲を狭めることだとされています。軍艦を完全には消せないため、形にこだわると使い勝手が落ちる、という見方もあります。
- 艦体・艦橋を平らで傾きのある形にする
- 電波を吸う素材を貼る
- 突起物を覆い、ミサイル発射装置を艦体に組み込む
今わかっていること・まだ分かっていないこと
水上艦のステルス性能は、公開情報が少なく、はっきりしない点が多いです。映りにくい艦は、ほかの船との衝突の危険もあります。平時は反射板を置く例が出ています。
まだ分かっていないことは、次のとおりです。
- もがみ型12番艦の進水の結果と艦名は、まだ分かっていません
- ステルス性が実際の戦いでどれだけ役立つかは、まだ分かっていません
- 外国艦が日本の近くを通った目的は、まだ分かっていません
- 新型FFMの詳しい性能や完成時期は、まだ分かっていません
- 無人水上艇がいつ実用化されるかは、まだ分かっていません
出来事を時系列で見る
ステルス艦に関係する主な出来事を、日時の順に並べました。
| 日時 | 出来事 |
|---|---|
| 2022年8月24日 | シンガポール海軍の「イントレピッド」が横須賀基地に停泊 |
| 2025年12月22日 9時12分〜9時25分 | もがみ型12番艦の命名・進水式が、三菱重工長崎造船所で予定されていた |
| 2026年4月19日 | 中国海軍の2隻が奄美大島と横当島の間を通り、太平洋へ出た |
| 2026年4月22日 午前3時頃 | 同じ2隻が波照間島の南約80kmに出現し、与那国島と西表島の間を通って東シナ海へ向かった |
| 2026年5月18日 | 防衛装備庁が戦闘支援型多目的USVの新しいイメージ画像を公開 |
| 2026年9月15日 午前4時頃 | ロシア海軍の「レーズキィ」が西表島の北約60kmに出現し、与那国島との間を通って太平洋へ向かった |
| 2026年10月19日〜29日 | 日米共同統合演習「キーン・ソード27」が行われた |
| 2026年11月2日 | 「やはぎ」の主砲射撃映像の記事が掲載された |
よくある疑問
ステルス艦とは何ですか?
レーダーなどに見つかりにくい工夫をした軍艦のことです。電波を別の方向へはね返すか、吸収して弱めます。
ステルス艦は完全に見えなくなるのですか?
完全には消せないという見方が、ネット上の回答にあります。実戦でどれだけ役立つかは、まだ分かっていません。
「やはぎ」はどこに配備されていますか?
舞鶴基地の第4哨戒防備隊に配備されています。もがみ型の5番艦です。
ステルス艦の映りやすさは数字で分かりますか?
レーダー反射断面積(RCS)という数値で、映りやすさを表せます。
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